7歳になるまではパパと呼ばせてあげる

4年かかって離婚したダメ男の物語。フィクション。題名は、元妻に言われた一言。

×1 ダメ男、離婚す

「では、調停調書を読み上げます。申立人と相手方は、本日、調停離婚し、相手方は本日より10日以内に届出をする。申立人と相手方は・・・」

 

無機質な調停室で調停委員の声が聞こえてきた。

喜びとか悲しみという感情ではなく、ただただ安堵の気持ちと、本当に離婚が出来たのかという、信じられない気持ちの僕は、ぼんやり調停委員を見つめていた。

 

この離婚が決まるまで、実に4年という歳月が流れていたのだから、信じられないのも仕方ないだろう。

 

浮気や借金、DVといった流行りの離婚事由があったわけではない、所謂「性格の不一致」という離婚。僕はダメ男だったけど、向こうもダメ女だっただけなのだが。

 

そんな僕の記憶を綴っていこうと思う。